剣山系はニホンミツバチの宝庫
・剣山系では、集落内の要所に巣箱を置き、日本古来のニホンミツバチの蜜を採取して生業を営んでいる。それは、剣山系に多様な照葉樹、春の花、野草などの蜜源が確保されている証でもある。また、多様な農作物を栽培する農業、カヤなどを施用した自然循環型の伝統農業、照葉樹が茂る森を崇める森林信仰農業こそが、その生存環境を保全しているといえる。ニホンミツバチの巣箱は、輻射熱をもつ岩陰、蜜源となる照葉樹や花が咲く樹木の下、一部で蜂洞と呼ぶ特別な石垣囲いの中に置く。すると、ニホンミツバチが自然に巣箱に入り、蜜が採取できる。剣山系では、「養蜂」ではなく、縄文的な「蜜の採取」なのである。
[作成] 林 博章

※剣山系はニホンミツバチの宝庫、生物多様性が保障されている証

※巣箱は、太陽の輻射熱をもつ暖かい岩陰や石垣の側に置くのが良いとされる

※剣山系の岩陰には、多くの巣箱が置かれている。縄文農業である

※ニホンミツバチの巣箱(つるぎ町貞光字捨子) 、養蜂でなく採種である。飼っていない

※美馬市穴吹町中野宮の笠仏森の下部に置かれた巣箱

※穴吹町丸山の森神の根本に置かれた巣箱

※穴吹町渕名のカヤを施用した菜の花栽培と巣箱

※つるぎ町一宇字明谷の「蜂洞」に入れられた巣箱、剣山系特有の高度な農文化

※穴吹町宮内のシイタケの林内栽培と巣箱(立体農業)

※東みよし町泉野の桜の下に置かれた巣箱、高度な立体農業

※東よし町泉野の照葉樹の下に置かれた巣箱、高度な立体農業

※三好市山城町の食文化はニホンミツバチの蜜が隠し味