多種多様な農作物の栽培に施用されるカヤ
・カヤを採取するカヤ場(採草地)は、剣山系では伝統的に[肥場][肥野][肥山]と呼ばれ、古代からの用語が継承され、カヤ等を施用する農業が現在でも営まれている。カヤ場(採草地)を維持・管理・利用することこそが、傾斜地農業を成立させる基盤となる。カヤ場は、個人持や共有地として管理されている。カヤは、棚田・穀物・野菜・果樹・茶・山菜などの農作物の栽培に施用され、地勢や作物ごとにカヤ投入技術も異なるのが特徴となる。
[作成] 林 博章

※ニラ栽培に投入されるカヤ。(美馬市穴吹町渕名)

※根菜類の栽培に投入される切カヤ。(美馬市穴吹町渕名)

※傾斜地にカヤを大量に投入してアズキ・ダイズが栽培される。(つるぎ町一宇字錦谷)

※カヤを大量に投入し、大根と白菜を栽培する。(つるぎ町一宇字錦谷)

※ゼンマイ(山菜)栽培に投入されるカヤ。(つるぎ町半田字上連)

※茶の栽培に投入されるカヤ・落葉。(つるぎ町一宇字大野)

※近代的な雨除け技術と施用されるカヤでトマト・キュウリの栽培。(東みよし町小伝)

※美馬市穴吹町馬内の全面切カヤ敷き、等高線農業でソバ栽培。

※つるぎ町貞光字西谷の急傾斜畑の全面カヤ敷きでイモ栽培。

※三好市東祖谷山字栗枝渡のカヤ敷きでヒエ、コキビ、モロコシ、コンニャク栽培。

※ソラ豆の栽培に施用されるカヤ。(美馬市穴吹町中野宮)

※イモ栽培に投入されるカヤ。(三好郡東みよし町小伝)

※スダチ栽培に投入されるカヤ。(佐那河内村)

※棚田に投入されるカヤ。(佐那河内村)