阿波世界農業遺産

伝統農業編-写真展1

貞光字宮内の伝統農法(カヤ利用農)

貞光字宮内の伝統農法(カヤ利用農) ・つるぎ町貞光の宮内地区で見かけた畑地の風景。保水性をよくするため、施肥のため畦にカヤが敷かれている。カヤ下は、作物の成長に有用な微生物やミミズ・昆虫類・菌の宝庫となるとともに、生物多様性を保障するものとなる。この農法は、自然循環型の有機物利用農法で、古代刈敷農法とも呼ばれる「ソラの世界」特有の伝統的な、土地の環境を生かした農法である。また、写真の農業は、古代刈敷農法+近代マルチ農の、古代と現代農法の長所を取り入れた複合農法であるといえる。

貞光字平石のカヤを利用した果樹園

貞光字平石のカヤを利用した果樹園 ・つるぎ町貞光の平石の傾斜地畑で見られる果樹園の風景。ここでは、カヤや落葉を施肥とする自然循環型の有機物利用農業が展開されている。カヤを敷くことは、作物の成長に有用な微生物やミミズ・昆虫類・菌の宝庫のみならず、生物多様性を保障するものとなる。これは、古代刈敷農法とも呼ばれる「ソラの世界」特有の伝統的な、土地の環境を生かした農法である。

貞光字浦山の伝統農法(カヤ利用農)

貞光字浦山の伝統農法(カヤ利用農) ・つるぎ町貞光の浦山地区で見られるソラ豆栽培の風景。畦に、保水性をよくし、肥料とするためカヤが投入されている。カヤ下は、作物の成長に有用な微生物やミミズ・昆虫類・菌の宝庫となるとともに、生物多様性を保障する。この農法は、自然循環型の有機物利用農法で、古代刈敷農法とも呼ばれる「ソラの世界」特有の伝統的な、土地の環境を生かした農法である。これは、FAOが提唱する土地の環境を生かした伝統的農法にあたるといえるだろう。

貞光字浦山のカヤ・落葉利用農業

貞光字浦山のカヤ・落葉利用農業 ・つるぎ町貞光の浦山地区で見かけた傾斜畑の風景。保水性・排水性をよくし、肥料とするため畦にカヤが敷かれ、その上に枯れた桧・杉葉が置かれている。カヤ下は、作物の成長に有用な微生物やミミズ・昆虫類・菌の宝庫となるとともに、生物多様性を保障する。この農法は、自然循環型の有機物利用農法で、古代刈敷農法とも呼ばれる「ソラの世界」特有の伝統的な、土地の環境を生かした農法である。また、写真の農業は、古代刈敷農法+近代マルチ農の、古代と現代農法の長所を取り入れた複合農法であるといえる。

貞光字家賀のカヤ・落葉利用農業

貞光字家賀のカヤ・落葉利用農業 ・これは、標高600m付近、つるぎ町貞光の家賀地区の高地性傾斜地集落の最上部、天上の里山で見かけた畑地の風景。カヤ・落葉は作物の成長に有用な微生物やミミズ・昆虫類・菌の宝庫のみならず、生物多様性を保障するもので、このような農法は、古代刈敷農法、自然循環型の有機物利用農法で、土地の環境・風土を最大限に生かした農法だといえる。また、このような農業は、古代刈敷農+近代マルチ農のいわゆる古代と現代農法の長所を取り入れた複合農法であるともいえる。

貞光字長木の天上のカヤ利用農業

貞光字長木の天上のカヤ利用農業 ・つるぎ町貞光の標高約400mの高地性傾斜地集落の長木地区の一角で見かけた根菜類が栽培されている風景。畝に施肥としてカヤが投入されている。このような農業は、古代刈敷農法、かつ自然循環型の有機物利用農法であり、阿波の風土が生み出した[ソラの世界]特有のその土地の環境を生かした伝統農業である。畑の前方には、同じく高地集落の広谷、その向こうには家賀集落が見える。風景からも、壮大なソラの地の伝統的農業文化の一端が窺える。

貞光字捨子の高度な傾斜石垣畑

貞光字捨子の高度な傾斜石垣畑 ・つるぎ町貞光の高地性傾斜地集落の標高約320m付近の捨子地区で見かけた風景。民家の上に、高さ約2m~3mり石垣を積んで段畑とした傾斜地農業の実例である。石垣上には、ミツマタが植えられている。これら傾斜地農、石垣技術などは、日本が誇る高度農業技術の一つとして理解すべきであろう。

貞光字西谷の急傾斜地の石垣畑

貞光字西谷の急傾斜地の石垣畑 ・つるぎ町貞光の標高約430m付近の西谷における約40度傾斜地における畑作農業。イタリアのアマルフィーの石垣農業をを凌ぐ可能性が高い。ペルーのマチュピチュにおける傾斜地農業を彷彿とさせる。世界農業遺産の条件には、農業により育まれ維持されてきた土地利用、技術があるが、これら急傾斜地農業、石垣技術などは、日本に誇る高度な農業技術の一つとして登録すべきであろう。また、そこで行われている伝統農業は、古代刈敷農法の流れを汲むカヤ・落葉を利用した自然循環型農法であった。

貞光字西谷の傾斜石垣農業

貞光字西谷の傾斜石垣農業 ・つるぎ町貞光の西谷(標高約430m)の急傾斜畑地における石垣利用農業の風景。傾斜地に何段も石垣を積み、その間の畑地に土壌流出防止と肥料、保水性を保つためカヤを敷き、根菜類、葉菜類などを植えている。これは、自然循環型のカヤ利用農法である。しかも、石垣の近くで栽培すれば、その輻射熱、石垣の反射光が作物の成長を促進させる。まさしく、土地の環境を生かした土地利用技術・農法である。

貞光字三木栃の傾斜畑等高線農業

貞光字三木栃の傾斜畑等高線農業 ・つるぎ町貞光の高地性傾斜地集落の一つが三木栃であり、そこで見られる傾斜畑の等高線農業。植わっているのは麦。左上にはコエグロ(肥料となるカヤ束)、横には「三社さん」と呼ばれる祠が祀られている。世界農業遺産の条件には、農業により育まれ維持されてきた土地利用、技術、風景があるが、この高地集落における等高線農法、自然循環型のカヤ農法、地域を守護する小社が一体となった農業景観などは、日本に誇る農業遺産の一つとして注目すべきであろう。


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