阿波世界農業遺産

高地性傾斜集落編-写真展1

貞光字家賀の大規模高地性傾斜地集落①

貞光字家賀の大規模高地性傾斜地集落① ・美馬郡つるぎ町貞光字中山から見た標高が約200~600mの間に展開する家賀の大規模な高地性傾斜地集落。頂上部に生物多様性を保障する森となる涵養林を残しているが、これを八合霧と呼ぶ。最上部から奥山(森)→里山→人里が交互に織りなし独特の農村景観が構築されている。かつては頂上から谷沿いまでの傾斜地全域が農耕地で100軒以上あった。ここでは、世界農業遺産の条件に掲げられる土地の環境を生かした伝統的な集落景観や土地利用技術、農村文化が見られ、家賀は世界農業遺産のシンボルにすべきである。

貞光字家賀の大規模高地性傾斜地集落②

貞光字家賀の大規模高地性傾斜地集落② ・美馬郡つるぎ町貞光字中山から見た標高が約200~600mの間に展開する家賀の高地性傾斜地集落。その規模は全国に例を見ない。背後に忌部の神様が住むと伝わる友内山(木綿麻山)が聳えている。頂上部に森となる涵養林を残し、上部から奥山(森)→里山→人里が交互に織りなし独特の景観が構築されている。かつては山頂から谷沿いまで傾斜地全域が農耕地で、100軒以上あった。ここでは、世界農業遺産の条件に掲げられる土地の環境を生かした伝統的な集落景観や土地利用技術、農村文化が見られ、世界農業遺産のシンボルにすべきである。

貞光字宮内・岡の高地性傾斜地集落

貞光字宮内・岡の高地性傾斜地集落 ・つるぎ町貞光の貞光川(木綿麻川)西岸の引地付近より撮影。かつて頂上部の標高約350m付近より麓の約50m地点まで棚田・畑地があり、上部から奥山(森)→里山→人里が交互に織りなし独特の景観が構築されている。谷筋の杉林は、かつての棚田であった。宮内・岡集落には、世界農業遺産の条件に掲げられる土地の環境を生かした土地利用技術(傾斜地農業)や農法(落葉・カヤ利用農)、農村文化(石垣・ハデ・巨樹・御堂・神社等)、生物多様性を保障する(森・コエグロ・巨樹思想など)が見られる。

貞光字吉良(御所平)の高地性傾斜地集落

貞光字吉良(御所平)の高地性傾斜地集落 ・貞光字長瀬の立石山から撮影した貞光吉良の標高約350mから190mの高地性傾斜地集落。かつては御所平と呼ばれ、阿波忌部の祖神・天日鷲命が友内山から降臨した聖地と伝わる。吉良には、「御所神社」(忌部大神宮)、山上部にはその元社となる清頭岡の磐座遺跡がある。「吉良堂」には、忌部が太陽を観測し時間を計ったと伝わる立石3本も祀られ、神代の遺跡(縄文・弥生?)が多々見ることができる。吉良では山上部より奥山(森)→里山→人里が交互に織りなす独特の景観が構築され、世界農業遺産の条件に掲げられる土地の環境を生かした土地利用技術(傾斜地農業・石垣)や農法(カヤ利用農)、農村文化(ハデ・巨樹・御堂・神社・寺院・祭祀遺跡等)、多様性を保障する(森・コエグロ・巨樹など)が見られるのである。

貞光字猿飼の高地性傾斜地集落

貞光字猿飼の高地性傾斜地集落 ・貞光の猿飼集落は、吉良集落よりさらに奥里の標高約350m付近を山頂部とする高地性傾斜地集落である。頂上部には、「新田神社」の鎮守の森、巨樹と御堂があり、奥山の森と里山とが一体となった独特の景観が構築されている。これは、中国雲南省の少数民族の村の風景とも重なり、約30~40度の傾斜地に今でも畑地が形成されている。猿飼には、世界農業遺産の条件に掲げられる土地の環境を生かした伝統的な「ソラの地」の集落景観や土地利用技術(傾斜地農業・石垣)や農法(落葉・カヤ利用農)、農村文化(ハデ・巨樹・御堂・神社・寺院等)、多様性を保障する(森・コエグロ・巨樹など)が見られるのである。

貞光字平石の急傾斜地畑の風景

貞光字平石の急傾斜地畑の風景 ・これは、美馬郡つるぎ町貞光の貞光川西岸の浦山から見た約25度傾斜面における傾斜畑の写真である。ここでも、世界農業遺産の条件に掲げられる土地の環境を生かした伝統的な「ソラの地」の集落景観や土地利用技術(傾斜地農業・石垣)や農法(落葉・カヤ利用農)、農村文化(ハデ・御堂・神社等)、多様性を保障する(森・コエグロ・巨樹など)が見られるのである。

半田字長野の高地性傾斜地集落

半田字長野の高地性傾斜地集落 ・美馬郡つるぎ町半田の葛城から見た長野集落は、縦に長い標高約330~760mにわたる高地性傾斜地集落で、随所に高度な石垣文化や石垣を利用した急段畑が見られ、全国に例を見ない。かつては山頂から谷沿いまで傾斜地全域が畑地であったが、過疎化が進行している。長野には、世界農業遺産の条件に掲げられている土地の環境を生かした伝統的な「ソラの地」の集落景観や土地利用技術が見られるのである。

半田字中熊の高地性傾斜地集落

半田字中熊の高地性傾斜地集落 ・三好郡東みよし町大藤から撮影した半田中熊の標高約350~600mにわたる大規模な高地性傾斜地集落の風景。頂上部に涵養林を残し、地形に合わせ多様な農作物が栽培されている。中心部の「中熊堂」には、藤原時代(平安時代)の仏像が安置され、歴史の古さを裏付けている。中熊では、山上部より奥山(森)→里山→人里が交互に織りなし独特の景観が構築され、世界農業遺産の条件に掲げられる土地の環境を生かした伝統的な集落景観や土地利用技術(傾斜地農業・石垣)や農法(落葉・カヤ利用農)、農村文化(ハデ・巨樹・御堂・神社・寺院等)、多様性を保障する(森・コエグロ・巨樹など)が見られるのである。

半田字中熊のコエグロと猿飼集落

半田字中熊のコエグロと猿飼集落 ・つるぎ町半田字中熊の標高約350~600mから半田川対岸の旧三加茂町大藤、半田字猿飼の高地集落を撮影した写真。手前の中熊の畑地には、伝統農法となるコエグロが作られている。対岸の大藤・猿飼・白石と続く半田の「ソラの世界」は日本中の人々を魅了するであろう。また、山上部に奥山(森)を残した、里山・人里が交互に織りなす独特の景観や、土地利用技術(傾斜地農業・石垣)や農法(カヤ利用農)、農村文化(ハデ・巨樹・御堂・神社・寺院・祭祀遺跡等)、多様性を保障する(森・コエグロ・巨樹など)は、世界農業遺産に認定するに十分である。

穴吹町渕名の高地性傾斜地集落①

穴吹町渕名の高地性傾斜地集落① ・美馬市穴吹町西山付近から見た穴吹川西岸に位置する渕名集落の遠景。渕名は、標高約390~520mの間に展開する典型的な「ソラの世界」の高地性傾斜地集落である。山上部に涵養林なる森を残し、生物多様性を保障している。かつては谷沿いに棚田、集落部に畑地と地形に合わせ多様な農作物が栽培されていた。山上部から、奥山(森)→里山→人里が交互に織りなす独特の景観や、世界農業遺産の条件に掲げられる伝統的な土地利用技術(傾斜地農業・石垣)や農法(落葉・カヤ利用農)、農村文化(ハデ・巨樹・御堂・神社・寺院・祭祀遺跡等)、多様性を保障する(森・コエグロ・巨樹など)などが見られる。


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